刑法の基本書とかいろいろブログ

刑法好きの学生が,基本書を紹介したり,刑法に関連する話題を扱ったりします。

おすすめ基本書一覧(総論編)

僕がこのブログで紹介したいと考えている基本書を一覧にしました。これらすべてを紹介しきれるかはまだわかりませんが(笑),とりあえずこれに沿って紹介していきたいと考えています。総論編です。

 (総論編)

刑法総論 第2版(法律学講座双書)

刑法総論 第2版(法律学講座双書)

 

 西田先生による教科書です。講義の書きおこしをもとにしたということで講義調です。各論ほどに評判がいいわけではありませんが,書きおこしだけあってすらすら読み進めることができます。

 

刑法総論 第3版

刑法総論 第3版

 

 待望の第3版です。9年ぶりですね。はしがきをみるに,他説批判がすこし弱まったようです。山口総論は,版を重ねるごとに丸くなっていきますね(笑)。端的な記述がなされ,本自体は薄いですが内容は充実しています。判例の分析も丁寧です。おすすめ。

 

講義刑法学・総論

講義刑法学・総論

 

 行為無価値論でもっとも有力な論者である井田先生の手になる基本書。大変わかりやすく書かれておりおすすめです。また,リファレンスが充実していたり,フォントが工夫されているなど読者のこともよく考えられています。なお,版は改まっていませんが補訂がなされているので,最新の刷を買うのが良いと思います。

 

入門刑法学・総論 (法学教室ライブラリィ)

入門刑法学・総論 (法学教室ライブラリィ)

 

 こちらも井田先生によるものです。法学教室の連載が単行本化されたもので,独習しやすいように工夫されたつくりになっています。

 

刑法総論 第2版 (LEGAL QUEST)

刑法総論 第2版 (LEGAL QUEST)

 

 若手研究者による共著。今後,島田先生執筆部分はどうされるのでしょうか。僕はまだ読んでいませんが,ぜひとも読みたい一冊です。

 

基本刑法I─総論

基本刑法I─総論

 

 大塚先生らによる基本書です。「判例実務」の視点から書かれたテキストです(はしがき)。帯には大きく「判例説」と書かれています(笑)。受験生フレンドリーなため,学者の書いた予備校本といわれることもしばしば。

 

刑法総論 (ライブラリ現代の法律学)

刑法総論 (ライブラリ現代の法律学)

 

 200頁に満たない薄さで総論を解説するという異色の教科書。はしがきによれば本書は初学者向けで司法試験合格レベルまで持っていけるとのことですが,初学者で本書を理解できるような人なら(頭の良さ的に)受かっても不思議ではないような気がします(笑)。文章が凝縮されているので難解です。僕は何度も反芻しながら読みました。議論の整理はとても明快ですが,分量的にやや物足りないかもしれません。

 

刑法総論の考え方・楽しみ方 (法学教室ライブラリィ)

刑法総論の考え方・楽しみ方 (法学教室ライブラリィ)

 

 佐伯先生による総論の論点解説。もとは法学教室の連載です。基本的な議論から立ち入った議論までなされており,気になる論点だけ調べるのも良いと思います。佐伯先生ご自身の見解についても述べられており,とても参考になります。おすすめ。

 

刑法の道しるべ (法学教室ライブラリィ)

刑法の道しるべ (法学教室ライブラリィ)

 

 こちらも法学教室の連載が単行本化したもの。塩見先生は京都大学教授です。京大系の刑法の先生はあまり単著を出されていないため貴重かなと思います。まだすこし読んだだけなので,ちゃんと読めたらレビューしたいと思います。

 

以上です。また随時更新していきたいと思います。

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